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社会人が文系大学院進学を考える時に知っておくべき注意点~社会人をしながら修士を取るには~

キャリアの為に修士号やMBAが欲しい、何か悩みがあって「それをどうにかしたい」という時に、社会人大学院生になるという選択肢があります。

ジェントルも5年ほど前に社会人向けの大学院を修了しました。

でも社会人として気になるのは、仕事をしながら大学院に通えるのか・修了出来るのかや学位のコストパフォーマンスですよね。自分の場合は、大学院で得た知識やスキル、またネットワークを活かした仕事を幸いにもしているので、本職の昇給幅の上昇や講演業の稼ぎを考えると4年程度で元を取る事が出来ました

その時は大学院で何となく研究するではなくて、その時に研究や人的ネットワークなどの財産を築いておけば、仕事にも活かせてすぐに学費分は取り戻せますね。

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社会人で大学院進学を考える際の基本事項と注意事項

社会人で大学院に行くのは、未知な部分も多く不安ですよね。そこで「大学院に行く」という選択肢の前に知っておきたいポイントをまとめておきます。

大学院に進学する目的

大学院に進学する目的は、社会人の場合は、「研究したい」というものだけではなく、専門的な知識を身につけたい、専門的なスキルを身につけたいといった目的などもあります。これは人によって非常に多様です。

また研究者になりたいから大学院に行くのではなく、高度な専門職を目指すために大学院に行く人も多くいます。

大学院にも色々ある

大学院と一言で言っても、実は色んな種類があります。

今回は、最低限として大学院(修士課程、博士課程前期)、大学院大学、専門職大学について押さえておきましょう。

大学院とは

大学院には、その分野を基礎とする学部を持つ大学院と、学部を持たずに独立している大学院があります。

学部を持つ大学院は、学部からの学んだ知識や理解を大学院に発展させる形となります。一方、学部を持たない大学院は、「独立研究科」とも呼ばれたりします。ここでは多様な学部を卒業した人達が集まって、新しい分野の研究などをしたりもします。

大学院大学とは

これは独立研究科と似ています。ただ独立研究科は、学部を持つ大学の中の組織として位置づけられています。しかし大学院大学は、大学院の組織しか持っていない大学の事を言います。これらの大学院大学として、例えば政策立案を学ぶ大学院大学があります。

専門職大学院とは

これは社会人に馴染みがありますね。例えば「MBA」はここに分類されます。

これは研究が第一ではなく、高度専門職業人を目指すために、高度な知識・能力を伸ばす大学院です。現在日本にある専門職大学院は法科大学院や教職大学院に加えて、ビジネス・MOT、会計、公共政策、公衆衛生、臨床心理、助産やビューティービジネスや知的財産などもあります。

大学院の社会人向け制度例

通常の大学院の場合に進学したいなと思う場合に、通常の大学院生としての待遇もあれば、社会人向けに配慮している大学院もあります。例えば、夜や土日に授業を開講したり、山手線、名古屋、大阪などにサテライトキャンパスを設けて、そこで大学院の授業をする場合もあります。

大学院を進学する時の不安

さて、大学院に進学するのを考えた時にいくつか不安や心配があるかと思います。

修士論文について

大学院に進学する時の不安材料の1つとして修士論文があるのではないでしょうか。

実は大学院を修了するには修士論文を書かなくていい所もあります。つまり修士論文の代わりに、研究発表や成果報告書で修了できる大学院がありますので調べてみましょう。

大学院によって制度が違うのですが、成果報告書は大学院によって定義が曖昧であったり、1科目(2単位)授業を多く取らないといけないといった制度があります

修士論文を書くことになっても、きちんと指導をしてくれる教授について頑張れば何とかなるものです。言うまでもなく、論文を書く訓練を大学院在籍の2年間かけてやります。

社会人大学院生でやりがちなのは、自分の体験談を修士論文にしようとする人がいます。特にこれは初老以降の大学院生に顕著です。自分の体験談はまったく論文にはなりませんので、研究テーマはしっかり考える必要があります。

学びたいけど、お金はどうする

大学院は入試の受験料、入学金、学費だけでかなりのお金を払う必要があります。

また予想もつかない金額が、論文に使う書籍や学会に行く遠征費用です。

書籍は大学院の図書館にありますが、修士論文に使う専門書は自分で購入していました。これは付箋を貼ったり、書き込みをする為ですね。また専門書は高くて、数千円はしますし、1万円以上する本もざらです。

洋書はKindleなどの電子書籍もありますが、電子書籍は論文としての引用がしにくいので、出来れば紙のの本がベターなんですよね。

学会費用も、補助がでる大学院もありますが例えば学会で発表する時のみという制度もあります。学会に行くのは発表しない時もあるので、地方でやると数万円は軽く飛んでしまいます。

大学院に行く際は文系でも学費+研究にかかる費用数十万ぐらいは見ておいたほうがいいです。

そこで知っておきたいのは社会人ならではの制度「教育訓練給付制度」です。
これ、資格の講座だけではなくとも、例えば専門職大学院や大学院もプログラムによっては対象となります。これで30万以上は返ってきますから、大きいですよ。
また、職業実践力育成プログラム(BP)を知っていますか?これは専門実践教育訓練として厚生労働大臣の指定を受けた講座について補助が出る制度になります。こちらの制度も要チェックです。

学割は使えるの?

社会人大学院生でも学割使えます。ジェントルは、子供と映画を見に行く時は学割使ってましたね。子供は幼児価格、自分は学生価格で何回も見に行きました。また地方に行くときもJRの学割使って安く出来ました。(どうもこれは大学院によって制限があるようです)

もちろん、他の学割も使えますし、コンタクト購入の際も学割で安くなったり、パソコンのソフト系のアカデミック版もこの時に購入しました。

大学院に入る前、そもそもどんな大学院に行こうかを考える前には今日紹介した事は頭に入れておけば間違いないです!

仕事をしながら社会人大学院に通うには

仕事をしながら大学院に通う時、会社に大学院進学の支援の制度があると、通常の大学院も選択肢に入り、ベストなケースです。

会社側が学費を持ってくれるケースや奨学金の扱いにするケースもあれば、仕事の時間に大学院に通える会社もあります。こういう会社だと、大学院に通いたいと申請をし、会社側からも期待する人に大学院進学と支援の許可を出しますので、周りからは「優秀なんだな」という評価を受ける事もあります。

会社側からすると、大学院の費用を持ってもすぐに退職すると全学返金せよという制度もあります。ジェントルの会社は大学院修了後3年以内に退職すると支給した学費は変換するという誓約でした。

会社からの支援制度がなくとも、大学院に行くことが仕事に多少影響を与えるようであれば周りの人とは相談が必要ですね。また修士論文を書くときは中々家族との時間が取れない事もあるので、家族の理解も不可欠です。

科目等履修生で事前に単位をとっておく

大学院に入ってから授業を取ると、2年間は授業が大変なので、科目等履修生で単位をとっておいて、その単位をもって大学院に入学するという方法もあります。これは授業負担がだいぶなくなり、楽になります。

例えば、まだ子供が小さいとか、忙しい環境でみっちり授業は通えないという人は科目等履修生を試してみるのも手です。

社会人だからこその論文テーマで、論文は書きやすい

社会人大学院生になり、研究分野を仕事をリンクさせると非常に研究を進めやすいです。ただ注意点は修士論文は、自分の経験だけを書くものではありませんので、大学院で再度論文の書き方は学び直す必要があります。

大学院では自分の経験や常識で語ってはいけません。経験を活かす事はいいですが仮説を立て検証していく事が重要です。

ただ業務経験の悩みが論文になるかというと、難しいケースもあります。つまり自分の課題意識が研究になるのかどうかは、冷静に判断しないといけません。

終わり:大学院に過度な期待をしてはダメ

大学院を修了したからといって、すぐに何かが変わる事は中々ありません。ただ大学院にいって、研究し身に着いた能力や知識は仕事で活かせる部分も多いです。

修士号が何かを変えてくれるのではなく、自分が修士を持って何をなせるかを考え行動することが重要ですね。