大学の入学試験で英語の民間試験、例えば英検などを活用することは当面見送ることになりました。しかし、英語の検定は子供の英語がどれぐらい身についたかを示す指標にもなりますし、進学する上で選考に+される事もあるので、英語検定は変わらずに子供に受験させるという人は多いでしょう。
我が家では小学校1年生に英検5級を受け、文法はボロボロながらもリスニングでなんとか合格することが出来ました。次は英検4級を目指すことになりますが、小学校低学年に英検4級はかなりハードルが高いです。
そこで今回、何故、小学生に英検4級滋養はハードルが高いのか、感じた事をまとめてみました。
英検4級の内容


英検4級は、中学生2年生相当の英語力相当になります。内容としてはリーディングとリスニングで構成されています。この構成は英検5級とあまり変わりませんね。
試験内容はリーディングは短文・会話文や長文など、リスニングは会話文や説明文などの問題が出てきます。英語の文法でいうと、比較級や受動態まで出てきます。
英検4級と小学生
英検4級の勉強を小学生2年生にさせてみると、単語が分からないのはよくある話で気にはしていないのですが、いくつか高いハードルが見えてきました。
英検4級の文法が難しくなる
過去形や未来形、過去進行形などの時制は何となくわかっていても、比較及び受動態という概念を理解するのが非常に難しいと感じます。
例えば比較級や最上級は、身の回りにあるものとして「この猫はあの猫より大きいです」というように説明して、何となく理解は出来ても、比較級や最上級の変化(例えばgood-better-best)を覚えるのはかなり大変でした。
また一番の難敵は受動態です。日本語にはあまりない表現ですし、小学生で使うような日本語の表現にはないですよね。そもそも日本語で受動態を教えても、日本語能力の発達がまだこれからの小学生(特に低学年)にとっては、意味わからん状態でした。
我が家では受動態の基本的な形のbe動詞+過去分詞を教えて、分かりやすいように飼い猫とご飯を指して、「The food is eaten by the cat.」と説明をして何となく分かった感じでしたね。
日本語能力もないと英検4級は難しい
英検4級の必要な文法の基本的なワークブックを終わらせて、英検の練習問題をやらせると、英語学習だけでは英検4級合格はかなり厳しいと感じたのは言葉の能力や知識、経験です。
英検4級では会話文の問題がかなり出ます。例えばかなり簡単にしていますがこんなものですね。
A:Excuse me. I am looking for the station.
B:( )
1 I am happy.
2 It is good station.
3 It is around the corner.
普通であれば、「そこの角に(駅が)あるよ」といった3番が正解です。1番と2番はどう考えても正答ではないですし、1のI am happy.なんて答えられたら、この人どうしちゃったのだろうという感じですよね。
ただこういう会話文の内容が少し難しくなり、会話としてどう成立するかを判断するには言語能力が発達途上でまだ色々と未経験な小学生にはかなり難しいようです。
例えば短文のリスニング問題は出来ても、会話文になると正答率がかなり下がってしまうので、英語が分かる・分からないより、英語が分かってもどれが正答かを導けないようです。
英検を勉強するには英語馬鹿ではいけない
英検を勉強するには英単語や英文法の理解は不可欠です。ただ小学生に英検4級を教えていて思うのは会話などの言語運用力がないとかなり厳しいという事です。その為には英語学習に子供の勉強時間を全て振るのではなく、国語や読書などバランスよく勉強してもらうようにすることが重要だと感じます。