雑記

東京オリンピックのボランティアに大学生の単位を認定する批判について

東京オリンピックがあと2年後となり、ボランティアの募集が始まっています。そして先日こんなニュースがありました。

このニュースの要点として、ネット上の意見をまとめ、こんな点が指摘されています。

  • ボランティアを単位認定するのはおかしい
  • 労働の対価として、お金ではなく単位はいかがなものか
  • 大学はオリンピックに食い物にされている

 

これは、ボランティアとオリンピックに対する一般的な意見で最もだと思います。ただ、ちょっと違う視点から東京オリンピックのボランティアについてまとめてみます。

ボランティアと単位

まず大学の単位とは何かをきちんと確認しましょう。大学行ってた人は「〇〇論」は2単位とか、単位落としちゃったとかの話はしてた事があると思います。

大学の単位とは何?

単位とは何でしょうか?1単位の根拠とは何でしょうか?それは、法令によって決まっています。その法令とは大学設置基準の第21条が該当します。

第二十一条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
 前項
の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
 講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
 実験、実習及び実技については、三十時間から四十五時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。ただし、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学が定める時間の授業をもつて一単位とすることができる。
 一の授業科目について、講義、演習、実験、実習又は実技のうち二以上の方法の併用により行う場合については、その組み合わせに応じ、前二号に規定する基準を考慮して大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。

ちょっと長いですが、1単位は45時間とだけ覚えておけばいいです。もしボランティアで単位とするなら、毎日8時間×5日=40時間ですので1単位に少し足りない時間ですね。

またボランティアで2単位を取るなら、最低10日間のボランティアが必要です。正直、2単位程度で10日間の拘束は割に合うかは微妙ですね。

ボランティアの単位化が批判される理由

ボランティアを単位とするのに批判される理由として、おそらく次のものがあるでしょう。

  • 学生(もしくは保護者)は学費を払っているのにボランティアで単位は、ボランティアにお金を払っている。
  • 学業=ボランティアではない
  • 大学はアカデミックな場所であって、オリンピックに浸食されるのはどうなのか

ジェントルも単にボランティアをするだけで単位を出すのは反対の立場です。

ボランティアはいい経験になると言う意見はあります。でも大学の教育、さらに言えばその学生の専門分野と結びつく学びや教養教育にまで昇華しないと単位になりえないと考えます。

今のままだと、単にボランティアをして、それを単位にしようとするから批判されるのでしょう。

大学もスケジュールの変更が必要

東京オリンピックの時期は、通常であれば大学は前期の試験期間です。オリンピックボランティアの為には、このスケジュールを大幅に変更する必要があります。

例えばゴールデンウィークは全て授業をする、ある月の土日も授業をするなどが考えられます。オリンピック終わった後に残りをやればいいといっても、次はパラリンピックがありますので、1か月以上後ろにずらさないといけません。

インターンシップは何故批判されないか?

インターンシップを単位としている大学も少なくはありません。インターンシップ先にもよりますが、単なる一兵卒や無料のアルバイトとして、学生が企業に(こき)使われているケースもあります。

何故、ここにも非難が生じないのでしょうか?

実態がよく分からない、キャリア教育になる、将来につながる、就職にもつながるかもしれないという打算が理由ではないでしょうか。

なお、インターンシップは企業がインターンシッププログラムを主体的にやりますが、大学側が主体の就業体験プログラムのコーオプ教育というのもあります。こちらはあまりメジャーではありませんけどね。

東京オリンピックを単位化するには

もしオリンピックのボランティアを単位をするなら、ボランティアプログラムがきちんと教育に結び付くように各大学や学生を尊重する、単に一兵卒とするものはさせないといった点に注意する必要があります。

例えば、オリンピックに関連した企画や問題解決といった内容で、大学側がきちんとプログラム化するのであれば、ボランティアでも単位としていいかもしれません。

現状ではオリンピック側は学生を学徒動員のごとく、単に必要な労働力しか見てないから避難されています。

高校生(特に2~3年生)や大学生は、単位に惑われずに、ボランティアをする是非について判断して欲しいですね。

https://gentle-break.com/diary/naitei/